Shopify事業者必見!D2Cを成功に導くカスタマーエクスペリエンスとは

2021.05.12

顧客の感情をポジティブに動かすカスタマーエクスペリエンス(CX)が注目されていることをご存じでしょうか?顧客に期待以上の驚きや喜びといった体験を提供し、D2Cブランドのファンへと育てる施策の重要性が増しています。かつてはブランド側が一方的に情報を広告などを通して発信していました。しかし今はSNSの普及によって、顧客側も商品やサービスについて熱心に語る時代になったのです。

ある商品やサービスを購入する前に、公式サイトではなく口コミをネットで探した経験がある方も多いことでしょう。顧客に良質なブランド体験を提供することは、事業をグロースさせる上で欠かせないポイントです。

今回はD2Cを展開するShopify事業者に向けて、カスタマーエクスペリエンスの概要やShop事例を紹介します。自らが立ち上げたブランドを育てるために当記事をお役立てください。

Shopify事業者が知っておきたいカスタマーエクスペリエンスとは




カスタマーエクスペリエンス(CX)とは購入時だけでなく、購入前・購入後のやりとりなども含めた顧客とブランドとのタッチポイントで、顧客が体験する価値のことです。

なぜいまカスタマーエクスペリエンスなのか?


カスタマーエクスペリエンスが注目される時代背景は次のような点があげられます。

● 高機能・高性能かつすぐれたデザインをもつ商品やサービスがあふれており差別化が難しい。
● スマートフォンの普及によって顧客の購買行動が多様化している。
● SNSが普及し顧客側が発信する口コミが購買行動に影響を与えている。
● オンラインショッピングが浸透し、顧客とブランドのタッチポイントが増えている(SNS広告やECストアの閲覧、問い合わせ、包装、商品の受け取り、カスタマーサービス、商品到着後のレビューなど)。

スマートフォンやSNSの登場で、顧客の購買行動は大きく変化しました。このような時代背景から、顧客はよりパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを求める傾向にあります。この「パーソナライズ」もコマースを成功させるキーワードのひとつです。では「パーソナライズされた」とは具体的にどのようなシチュエーションなのでしょうか?

よりパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスとは


イマドキなショッピング・シーンを例にあげながら、パーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスについて理解を深めましょう。

1. テレワーク中にPCでFacebookをみたら、購入歴のあるブランドの動画配信に遭遇。
2. 新商品入荷を知らせる動画で、紹介されているアイテムが気になったのでカートに入れるをクリック。
3. 翌日電車で移動中にスマホアプリからカート内の商品を確認。
4. おトクなクーポンがメールで届いたので嬉しくなり、そのクーポンを利用して購入手続き完了。
5. 思わずTwitterで新商品を購入したことをツイート。
6. 電車で到着した先では複数のデジタルサイネージで、同じブランドの別アイテムが宣伝されているのを発見。
7. 宣伝を見ているうちに欲しくなったため購入を決断し、電話でブランドへ問い合わせ。
8. オペレーターが顧客情報から先ほどの注文内容を確認し、別アイテムの購入手続きも合わせて処理完了。
9. 数日後に同梱された2つのアイテムが届き、注文商品の受け取り完了。
10. Instagramで今回購入した自分へのご褒美アイテムを公開。

上記の例には、Shopify事業者も参考にしたいD2Cを成功させるヒントがたくさん含まれています。たとえば収集した顧客データをもとにパーソナライズされたコンテンツを作り、あらゆるタッチポイントに配信する、アプリで指定時間にバッチ処理を行うなどの点です。

より心地よいカスタマーエクスペリエンスを提供するために、顧客のペルソナを設定してカスタマージャーニーのシナリオを設計することも重要です。一回売って終わりではなく、顧客に対して継続的に施策を打ち出すことで事業の成長を目指します。

カスタマーエクスペリエンス向上に必要な視点とは




ひとりひとりの顧客のニーズにぴったりなカスタマーエクスペリエンスを提供するためには、それぞれの顧客について知る必要があります。人それぞれ興味・関心の方向性が違うように、期待を超える驚きや喜びをどのような場合に感じるかは顧客によってさまざまだからです。

カスタマーエクスペリエンス向上のためのアプローチ方法は、大きく3つに大別できます。これらは独立した単独のアプローチではなく、複数のアプローチを組み合せて施策を実施することが大切です。

● ていねい、心地よい等に配慮し感覚にアプローチする
● デザインなどで視覚にアプローチする
● 興味・関心など趣味嗜好にアプローチする

その際に役立つのが、今まで蓄積した膨大な量の顧客データです。顧客データを分析すれば、自社ブランドの顧客層や購買行動について理解を深められます。つまり購買履歴、行動履歴、位置データ、興味・関心等の顧客データをもとにパーソナライズされた働きかけが可能な時代になったのです。

ショッピング・シーンの例で先述したように、Facebookではパーソナライズされた広告を自動生成するダイナミック広告を取り扱っています。Shopify事業者ならShopifyアカウントを使って、Facebookのダイナミック広告を設定可能です。

ほかにもSNSを利用した同様の機能をもつ広告には、カルーセル広告、ストーリーズ広告やコレクション広告があります。顧客がその瞬間にほしいと思っている内容に、コンテンツを最適化する必要性をいつも視野に入れておくと良いでしょう。

カスタマーエクスペリエンス向上におすすめのShopify機能




ここでは、カスタマーエクスペリエンスを向上させるために検討したい、Shopifyでも活用できる機能を解説します。

● Shopify AR:拡張現実(AR)を追加して、ショールームに訪れたような新しい体験を顧客に提供する。
● チャットボット:Reamaze Live Chat & Helpdeskが代表例。顧客の問い合わせに対応し、商品・サービスへの疑問や不安を解消する。無人なので有人のWebチャットより低コストで導入できる。
● CXプラットフォーム:KARTEが代表例。ウェブサイトやアプリを利用する顧客ひとりひとりの行動を可視化し、パーソナライズされたコミュニケーションをワンストップで実現できる。
● Shopify POS:Shopifyストアと実店舗を同期させ、1か所で注文を管理できる(実店舗も運営している場合)。

KARTEを実際に運用したところShopifyストアへの新規顧客を1.2倍に、コンバージョン率を2.2倍に向上させたというニュースもありました。ぜひShopify事業者の方は参考にしてみてください。

カスタマーエクスペリエンスに注力するShopifyショップ事例2選




ここでは、カスタマーエクスペリエンスを向上させている2つのShopifyストアをご紹介します。

objcts.io


レザー製品の製造・販売を手がけるD2Cブランドの「objcts.io」。Shopifyストアと実店舗をうまく活用してカスタマーエクスペリエンスを向上させています。高価格帯という商品構成のため、商品に実際に触れて体験できる場として実店舗をアトリエ併設ポップアップストアとして都内に開設(2021年4月現在、完全予約制)。

Shopify POSアプリをiPad miniにインストールし、実店舗とShopifyストアを連携させてシームレスなカスタマーエクスペリエンスを提供しています。そのためにも重要な顧客の会員情報登録をスムーズに行うため、実店舗では「お買上げの際に座って接客する」スタイルを取り入れたとか。iPad miniケースの背面にはブランドで使用しているレザーを貼ることで、顧客はブランドに実際に触れる体験もできます。

タイガー魔法瓶


老舗のタイガー魔法瓶がマーケティング会社のイーライフとタッグを組み、快進撃をみせるShopifyストア「TIGER BOTTLE」。ブランディング効果と売上増を目的に、60通りのカスタマイズに対応できるステンレスボトルにフォーカスし、2020年7月3日にShopifyストアをローンチしました。

2020年12月上旬には『ジャニーズJr.チャンネル』と組み、公式Twitterを活用したマーケティングキャンペーンを展開しました。すると約1週間の売り上げが通常時の10倍以上に伸びたそうです。このようなタイアップは新興D2Cブランドにはできません。

しかし、Instagram広告でもひときわ目をひくステンレスボトルのファン層を、アンバサダーを募集するなどして育てようとする施策は参考になるでしょう。イーライフがどのような戦略をもとにTIGER BOTTLEを構築したのか興味がわく事例です。

D2Cに取り組むShopify事業者はCX向上を目指そう




日本におけるShopifyの成長率はめざましく、2020年の新規出店数は前年の2倍以上で他国と比べても突出していました。実店舗をもつ事業者が、D2Cでグローバルな展開を目指すためにShopifyに進出するケースも多いようです。

世界中でオンラインショッピングの売上が伸びているのに、自社Shopifyストアの売上が伸びない場合は、カスタマーエクスペリエンスを見直すことを検討してみてください。顧客データを活用して、いかにパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを提供するかという視点でアプローチすると良いでしょう。

ARCHETYP Commerceでは、カスタマーエクスペリエンスを向上させたShopifyストア構築も承っております。興味のある方はお気軽にお問い合わせください!